Summary
テスト効果(Testing Effect / Retrieval Practice)
テストは評価ではなく学習。思い出す練習(想起)そのものが記憶を強化する。
秀逸ポイント
「読む・見返す」より「思い出す」を優先すると、長期保持が伸びるのが本質です。特に、短期(直後)では再学習が勝つ場面があっても、数日〜1週間など遅延後のテストでは、想起練習(テスト)が有利になりやすいことが示されています。
提唱者・発表時期
- 提唱者:特定の単独提唱者というより、想起練習(retrieval practice)研究の蓄積として体系化
- 発表時期:古い研究(例:Gates, 1917/Spitzer, 1939 など)から存在し、2000年代に教育・学習科学として再注目(Roediger & Karpicke, 2006 など)
詳細説明
テスト効果は、「テストを受けると成績が上がる」というより、「テスト形式で思い出そうとする行為(想起)が、記憶を再構成・再符号化し、次回以降の想起を容易にする」という学習原理です。
実務で効かせるコツは、①低リスク(心理的安全)で実施する、②答え合わせ(フィードバック)を組み込む、③難しすぎず易しすぎない“望ましい困難(desirable difficulties)”の範囲にする、の3点です(高ストレスの試験運用にしないのがポイント)。
具体例/活用案
- オンボーディング:資料を読ませるだけでなく、翌日に3問クイズ→1週間後に再クイズ。
- プロダクト知識:「新機能の説明」後に“想起カード”(Q→A)を配布し、週次で回す。
- 営業:ロープレ後に「今日の勝ちパターンを3つ言語化」「反論処理を5つ想起」など、再現性を想起で固める。
- AI活用:ChatGPTに「このページの要点を、面接官が聞くような質問10個にして→自分が回答→採点」までをセット化する(テスト=会話プロンプト化)。
すぐ使える問い(Killer Question)
- 「読ませた/説明した後に、“思い出させる仕掛け” は入っている?」
- 「そのテストは評価のため?それとも 学習を起こすため ?」
- 「想起は いつ・何回 起こす設計にしている?」


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